カルフォルニア(以下カル)とカリフラワー(以下カリ)は難解な過去を共有している。
カルは地名として生まれ、カリは植物の名前として生まれた。
多くの場合、こういった2者が出会うのは歴史学や地理学といった場面である。
もし2者の出会いが通例どおりだったとしたら、世界中の花屋で最も売れていたのはカリフラワーだったかもしれない。
カルは有名だ。地名の中でもトップクラスで、世界の常識とまではいかないがカルの名を聞いて首をかしげる者にはそうそう出会えない。
カルは謙虚だ。己の美学は発音にありと常に誇り、また同時に畏れてもいた。
名は体である。だがしかし逆説が虐げられるのもまた世の常。
カリは幼い。親の富を背に借りて胸を張るマヌケな青年のように。
カリは知らない。施しが死に繋がる事を。
死闘は避けられない
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